動物病院で働く薬剤師に必要な知識

薬剤師が動物病院で働くことも

通常、薬剤師は病院や薬局など、人間がお客さんになる施設で働いています。
その一方で、意外かもしれませんが動物病院で薬剤師が働くケースが急増しています。
実際に薬剤師の資格を有している人に限定して募集していることもあるくらいです。
動物病院の多くは小規模で、中には獣医師が受付業務や薬の処方も行っていることも少なくありません。
そうなると薬の処方に時間が取られるためにスムーズに動物の診察ができずに、待ち時間が長くなるなどのデメリットが発生してしまいます。
そこでスタッフを募集する際、薬の処方などが任せられる薬剤師に絞って募集をかけることも多いのです。
薬剤師であれば当然薬についての知識はあると考えられますし、それに加えて動物も好きであれば鬼に金棒とも言えそうです。
実際に動物病院に勤務している薬剤師もやりがいを感じられる仕事だと話します。
利用する動物の飼い主にとっても、処方し、薬の説明をしてくれるのが薬剤師だと心強く、安心できることでしょう。
今の時代、犬や猫、ウサギなどの小動物などペットを飼う家庭は多いですから、今後も動物病院の需要は増していくことが予想されます。

動物病院勤務の薬剤師にとって必要な知識とは

今まで薬剤師として薬局や病院などに勤務してきた人の中には「経験豊富だから動物病院でも難なくやっていける！」と思っている人もいますが、そんなことはありません。
根本的な問題として、同じ薬であっても人間と動物では処方すべき量も異なります。
そのため、動物に関する薬のあれこれをしっかりと再度学ぶ必要があります。
そして動物毎に与えてはいけない薬、副作用なども違うと思われるので、これらも必要な知識となるでしょう。
また街中であれば主にペットの動物がやってくることになりますが、地方だと家畜動物の往診に行くことも出てくるので、また必要になる知識は異なるでしょう。
上記したように多くの動物病院は規模がそこまで大きくないため、スタッフの募集をしているところばかりではありません。
募集していたとしても1名だけ、というケースも多いため、動物の薬剤師になるのは簡単ではありません。
ですが事前にメジャーな動物の病気や薬の効能などの知識を得ておくことでそれが強みになるかもしれません。
薬剤師=病院や製薬会社、ドラッグストア勤務ばかりだと選択の幅を自ら狭める必要はありません。
ペット好きであれば動物病院で働いてみるという選択肢もアリでしょう。
自分の「好き」と持っているスキルを活かすことができる職場だと思われます。