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国がかかりつけ薬剤師に期待していること

かかりつけ薬剤師って何?

かかりつけ薬剤師って何? 2016年、調剤薬局にとって大きな変化がありました。
診療報酬が改訂され、個別改定項目の一つに、かかりつけ薬剤師やかかりつけ薬局の評価として「かかりつけ薬剤師指導料」が新設されたのです。
かかりつけ薬剤師はこれをもって国を挙げての施策となったと言えるでしょう。

さてここで、「かかりつけ薬剤師」って何?と首を傾げられる方もいるかもしれません。
かかりつけ薬剤師は、いわばあなた個人に対しての薬の専門家。
どの病院で受診したとしても、薬を処方してもらう薬剤師を1人に集約するという意味です。
同じような言葉に、「かかりつけ薬局」があります。
わかりやすく言えば、かかりつけ薬局はお気に入りの店、かかりつけ薬剤師はその店の店員さん、と言ったところでしょうか。
処方する患者さんが今までどのような薬を使ってきたのかなどのデータが集中しているため、最適な調剤を行うことができるんですね。
かかりつけ薬剤師って何?

かかりつけ薬剤師によって解消できる3つの問題

国がかかりつけ薬剤師を推奨するのは、それによって今まで抱えていた大きな3つの問題の解消が期待できるからです。
かかりつけ薬剤師によって解消できる3つの問題
問題の一つ目は、服薬の重複トラブルです。
今までは病院の隣にある薬局から薬を購入する人がほとんどでした。
そのため、内科に行けば内科の傍の薬局から、皮膚科に行けば皮膚科の傍の薬局からといった具合にあちこちから薬を受け取っていたのです。
病院が変わればカルテも変わり、処方箋もその都度出されます。
そのため、それぞれの病院で処方する薬が重複することも十分あり得ました。
結果として想定よりも多い薬を服用してしまい、かえって具合が悪くなった例もあります。
病院の隣ではなく自宅の近くの薬局で、同じ薬剤師から薬を処方してもらうことで、こういった事態が防げるでしょう。
かかりつけ薬剤師によって解消できる3つの問題
問題の二つ目は、残薬です。
薬を飲むのを忘れてしまった経験は誰しもがあるでしょう。
しかし、余ったからと言って自分の勝手な判断で服薬してしまうのは危険です。
以前風邪薬として処方されたから今回もこの薬でいいだろう、と自己判断で服薬し、余計に症状を悪化させることも考えられるのです。
このような時も、かかりつけ薬剤師が近くにいれば、気軽に相談できて服薬の可否を確認することができます。
かかりつけ薬剤師によって解消できる3つの問題
最後の問題は、ずばりお金です。
上記2つの問題にも絡みますが、服薬しない薬が発生すればその分がムダですし、誤った服薬によって更なる医療行為が必要となれば、本来ならば発生することのなかった医療費の負担が強いられます。
これは個人だけの問題ではありません。
医療費は国が一部負担をしていますから、国の財政にもかかわる問題です。
かかりつけ薬剤師によって解消できる3つの問題 このような理由から、かかりつけ薬剤師は国からの期待が大きいとされているのです。

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