薬剤師の時給はいくらが適切なのか?:薬剤師転職navi |
自分の時給、計算したことはありますか?
時給と聞けば、パートや派遣薬剤師のような非常勤薬剤師の給与形態ですよね。今回は時給に関する内容なので、そういった方に向けた内容と思われるかも知れません。
しかし、正社員も給与を働いている時間で割ることで、時給換算する事ができるはずです。薬剤師の時給はいくらが適正なのか、数多ある求人情報に載せられている時給を確認し、その実態を調べてみました。
薬剤師の平均年収、平均時給は?
求人情報の時給を出す前に、まず薬剤師さんがどれくらいの時給をもらっているか知っておきましょう。平成25年度の調査では、薬剤師の平均年収は約533万円程度です。そこから平均的な労働時間で割った平均時給は約2,130円でした。
一般に言われる平均年収は、給与の高い人が平均値を引き上げている傾向がありますが、薬剤師に限っては、巨額な給与を得ている人は現実的に少ないと思いますので、平均値はそのまま信用して良いと思います。
ですので、実際に自分の給料と労働時間から計算してみて、2,130円の時給がもらえているようならば薬剤師としては平均的なお給料がもらえているのだと考えても良いでしょう。
もし、あなたが平均時給より少ないのならば…
ブランク明けとか新人だとか、そういった理由が考えられるのであれば別ですが、そうでなければ、時給2,130円以下の給与というのは、少ないと考えたほうがよいかも知れません。もちろん病院で働いていることや、病院以外でも働いている地域等、環境で若干変わってくる事があるので絶対とは言えません。
しかし、もしこの結果を知って「時給少ないな…。」と感じたのであれば、自分の本来の(市場)価値を棄損し、それ以下の給料で働いている可能性が高くなります。もし、あなたが該当するのであれば、一度転職コンサルタントに相談してみる事をお勧めします。最終的に転職するにせよしないにせよ、あなたが進める別の選択肢を知っておく事が重要です。そうすれば、「冷静に今後どうすれば良いのか」という問題に向き合うことができるはずです。
実際に、求人情報に載っている時給は?
求人サイトに載っている薬剤師募集では、どれくらいの時給が提示されているか、いくつかのサイトで実際に調べてみました。求人情報で提示されている給与は、2000円?2500円というものが多いようです。これは、薬剤師の平均時給と照らし合わせても同程度だということが分かります。
民間企業の求人情報ではなく、ハローワークも見てみると、こちらは2000円以下の求人情報が目立ちました。平均時給より低い金額ですが、これは病院や診療所がハローワークに求人を載せているというのと、一般的に給料が低い薬局などがハローワークを好んで利用する傾向が高いので、相対的に時給が低くなる傾向があります。
また、病院だと経営が順調でないところも多いですので、あまり高い金額を出せないという理由もあります。薬剤師募集なのに、時給は1,000円というものもあり、これらはボランティア精神が少しでもないと応募できないのでは?といったものもありました。
時給を重視するなら、ハローワーク求人はあまり頼りにしない方が良いかも知れません。また、ハローワークの求人自体も問題がある場合もあります。
参考記事:薬剤師は、ハローワークを利用すべきか否か?
時給7,000円の求人の実態とは?
こうした求人情報を見ていく中で、一際目立つ募集があります。それは時給4000円とか5000円とかいう薬剤師募集です。何かと言うと、派遣薬剤師募集の求人です。パートに比べ派遣薬剤師は非常に時給が高いです。中には時給7,000円というものまでもあります。(派遣薬剤師というのは、緊急な薬剤師不足を補うときに多く利用されます。その為、通常よりも時給を高く設定することで、スピーディに派遣薬剤師を確保する意図があります。)派遣を上手く活用し、正社員以上に稼いでいる薬剤師さんも実際にはいらっしゃいます。
しかし、ある程度の実力は問われますので、誰でも高給な派遣薬剤師になれるという訳ではありません。経験が豊富にあり、与えられた仕事に責任を持ってできるという方が向いているかもしれません。
詳しくは過去記事:薬剤師の派遣で働くメリット・デメリットをお読みください。
時給を少しでも上げたいなら…
民間の求人サイトに出ている求人情報は、薬剤師の平均年収とほぼ同じ程度の金額が提示されている事が分かりました。だからと言って、「平均的にもらえるなら、求人サイトを使って自分で転職先を探せば、万事解決!」という訳にはいきません。
何故なら、求人情報には非公開求人というものが存在するからです。非公開求人は時給が高い等の質の良い求人である事が殆どです。転職コンサルタントに相談する事で、その条件の良い非公開求人の紹介をしてもらうことができます。
時給を上げたいと真剣に思うのならば、転職コンサルタントを利用し、非公開求人からも良い求人を探すようにしてください。給与だけが全てではないですが、同じ仕事をするならば少しでも多くもらえた方がやっぱり嬉しいですよね。
求人情報の年収・時給よりも良い条件を引き出す方法
ちなみに詳細は割愛しますが、求人情報(非公開求人も含む)に記載のある年収や時給がアテにならないことがあります。全ての求人に言えることではないですが、採用側が採用に力を入れている時などには、求人情報にある年収条件や時給条件よりも高い条件を提示させられることがあるのです。
これは相手の事情やコンサルタントの交渉、腕次第なところもありますが、良い条件で働く為に自分だけで求人を探すのではなく、上手くコンサルタントを利用するのも一つの方法です。(実際にコンサルタント経由の転職のほうが、5~15%年収が高くというデータもあります。)