| 薬剤師は、ハローワークを利用すべきか否か？：薬剤師転職navi |
転職＝ハローワーク になっているなら危険です。
雇用機会を安定して供給できるように国が設置している行政機関、それがハローワークです。行政機関である為、様々な職種の求人がハローワークには保管されています。その中には勿論、薬剤師の求人もあります。では、実際に薬剤師さんが求職・転職活動をする際に、ハローワークを利用した方が良いのでしょうか？
あなたが、「求人はハローワークで探せばいいのかな？」とお考えならば、今回の内容は一読頂く価値があると思います。ハローワークは万能ではないどころか、最近ではハローワークを利用するとリスクさえ発生してしまいます。
患者さんが求めている薬剤師はジェネラリスト
最初に書いた通り、ハローワークというのは求職者を対象に働く機会を与える、求人を紹介する為の機関です。しかし、それ以下でもそれ以上でもない、というのが正直なところです。
ハローワークのシステムは、自宅のパソコンやハローワークに設置されている端末で求人を探し、良い求人があったらお願いしてハローワークに紹介してもらえるようになっているシステムです。
しかし、ハローワークの仕事はここまでしかせず、「求人の紹介はしてくれますが、この求人が良い会社のものなのか、その求人（会社が）があなたにマッチしているかどうかまでは、相談にのってくれない。」というのが実態なのです。
この事は、常に問題提起もされており、ハローワークは求人者（個人との雇用関係を探し求めている法人）と求職者（働く側）の紹介だけして後は投げっぱなしなんて言われている始末です。また、ハローワークで得られる求人票の情報も少なく、どういった条件で雇われるのか等が分かりにくいのも、実際に仕事を探す際には困る点の一つではないでしょうか。
なぜ、ハローワークに求人が集まらなくなったのか？
条件がよく分からないと、実際に面接に行ったり求人者に電話をしたりして確認しなければならないので手間がかかります。条件があなたに合わなければ、無駄に時間を使ってしまう事にもなりかねません。それが何件も続いてしまえば…？もう、時間的にも体力的にもうんざりしてきますよね。
この投げっぱなしとも言える実態では、求職者にかかる負担は大きくなります。求人者側（個人との雇用関係を探し求めている法人）も、こういったハローワークの実態に嫌気がさしていたりもします。その積み重ねで、最近では求人者も徐々にハローワークに求人を依頼しなくなっているのが実情です。ですので、昔よりもハローワークに集まる求人そのものが少なくなってきているのです。
自分で給料を高くしてください、と言えますか？
ハローワークは求人を紹介するだけの機関ですから、求人者（個人との雇用関係を探し求めている法人）に連絡してあなたの事を紹介はしてくれますが、その後の面接等はあなた自身で行わなければいけません。もちろん、給与の交渉もあなた自身で行わなければいけないのです。
実際に給与交渉、お金の交渉が得意な方は、日本人にどれくらいいるでしょうか？
日本人は謙虚を美徳としているので、殆どの方は交渉の時に自分の価値を低く見積もって交渉してしまうのではないでしょうか？（もちろん、それがいけないと言いたい訳ではありません。）
そして、働き始めてから「もうちょっと高めの給与で交渉しておくべきだった…。」なんて後悔してしまっても後の祭りなのです。一度、ベースとなる給料と言うものが決定してしまえば、それ以降は簡単に覆すことは出来ません。働いている薬剤師さんであれば、分かると思いますが、給料というものは、そう簡単にはドンと上がってくれないものですよね。それだけに転職などのタイミングでの交渉というのは、とても重要なものなのです。
もしあなたが交渉術に長けているのならば、ご自分で存分に力を発揮してください。
しかし、交渉術に自信がないというのであれば、あなたの代わりに交渉をしてくれる転職コンサルタントに依頼するのが良いと思います。ちなみに交渉術が得意だったとしても、自分で自分を高く売り込むというのは、なかなか難しいものです。特に「自画自賛」になってしまうと、評価というのは逆にガタ落ちになってしまうこともあるので、細心の注意を払うようにしてくださいね。（ちなみに交渉と言うのは難易度の高く、リスクも高いので、自分で交渉するのは、あまりお勧めしていません。）
ハローワークは、ブラック企業も平然と紹介する
ハローワークが抱える問題点には、もう一つ大きなものがあります。
それは求人者（個人との雇用関係を探し求めている法人）がブラック企業であったとしても、何の問題もなく求職者に紹介してしまうという事です。この事は度々問題になっていることでもあります。
ハローワークは、求職者が労働基準法違反を犯すようなブラック企業でも、それを調べたりする役割もないですし、その時間が取れないためにブラック企業を見抜く事が出来ません。ですので、実際にブラック企業から求人の依頼がきたとしても、その求人をそのまま掲載してしまうものなのです。
その結果、どういったことが起きるかと言うと、求職者もハローワークから得られる情報だけではブラック企業かどうかを見抜くことなんて当然できるはずもなく、「働き始めたらブラック企業だった。」ということになってしまうのです。
ブラック企業を見極める為の手段が少ない求職者にとっては、これは頭の痛い問題になるのではないでしょうか。
失業保険の為にハローワークを使うとしても…
ハローワークは求人の紹介をしてくれる機関として、最善ではないものの機能はしています。
しかし、上で挙げたような問題点があります。他にも昔からハローワークに関する問題は多くあり、その一つを紹介しておきます。
参考：ハローワークの杜撰な実態！カラ求人などの問題点も。
http://takashi1016.com/public-employment-service-7275
実際に求人が無い「カラ求人」が問題になることがありますが、それはカラ求人であったとしても有効求人倍率の上昇が可能であること(表面上はハローワークの成果となる為。)や企業側としてもある種の宣伝にもなるというメリットがあるからです。
ちなみにこれまで説明してきた通り、今のハローワークの状況では、全ての求職・転職活動をハローワークだけで完結してしまうのは良い求職活動ができるとは言えません。もし、仮に失業保険などの関係で、ハローワークでも仕事を探す必要があるのであれば、ハローワークで求人を探しながらも別の求職手段もとっておく方が賢明でしょう。
別の手段として挙げられるのが、転職コンサルタントです。
転職コンサルタントは、給与の交渉もしてくれますし面接時のフォローもしてくれます。
求人の情報量も多いので、どういった条件で雇われるのかが分かりやすく、あなたの希望する条件の求人を探して紹介するという事もしてくれます。また内情も詳しく知っていますので、入った後に後悔するということが少なくて済みます。
特に条件の悪い求人やブラック企業の求人に引っかかって後悔しないように、コンサルタントなどを利用し第三者の意見を聞くこと（セカンドオピニオン）もとても大事です。そういった時には、無料で上手くコンサルタントを利用するのがお勧めです。コンサルタントを利用したからと言って、転職を無理強いするようなことは、絶対にありませんので、安心してください。
