選んではいけない、多店舗展開の調剤薬局チェーンの特徴とは:薬剤師転職navi |
薬剤師が育休から職場復帰しようと思ったら
出産から育児まで一段落つき、育休からいざ職場復帰を果たそうと思った時、
「このまま復帰して大丈夫かな?」と思いませんか?
職場から離れていた期間が長いと、復帰するにしてもスムーズに戻れるかといったらそうでもない場合があります。
育休中もかかさず医薬ニュースをチェックしていたような方ならば、育休期間中でも新しい情報も仕入れているでしょう。しかし、大半の方は育児で忙しく、そういった暇がない事が殆どではないでしょうか。
育休から復帰する際に、気をつけたい事として、ブランクが長くなってしまった場合の復帰の仕方などを、復帰の際のヒントにして頂ければと思います。
元の職場に戻るのか?それとも新しい職場に転職するのか?
育休は、元の職場に復帰する事が前提で与えられている休業です。
ですから、基本的には元々働いていた職場に育休期間が終わったら復帰しなくてはならないというのが建前です。しかし、約1年程度職場から離れている間にも、会社の中では動きがあります。更には、医薬の進歩は日進月歩ですので、新薬や新しい情報も休んでいる間にどんどん出てきています。
知識に関しても、使わなければ少しずつ脳に整理され、忘れて行ってしまうものです。実際に戻ってみたら、休んでいる間に新しく雇われた薬剤師が重宝されるようになっていて、自分の居場所がなくなっていたという話も聞く事があります。そうなると、職場の居心地も少し悪くなって働きにくいものですよね。
育休から職場復帰する方の中には、心機一転職場を変えて復帰する方が多くいらっしゃいます。
社会的体裁はあまりよろしくないのかも知れませんが、気持ちよく復帰したい、完全復帰するまでの流れを良くしたいという方が多いようです。どちらの方が良いという事はないですが、あなたが復帰する時にどうしたいのか、即戦力として復帰できるのかなど加味した上で、計画を立てた方が良いでしょう。(あなたのリクエストが叶うくらい、今の薬剤師の市場価値は高く、どこでも引く手数多なのです。)
育休前の条件をリセットしたいなら…
「休んでいる間もニュースはしっかりチェックしていたし、新薬の事も勉強していた。ブランクも問題ない。」という方は、元の職場に戻っても問題なくやって行けるでしょう。
逆に、「ブランクも心配、医薬ニュースなんて見る暇がなかったので、出来れば前の職場や条件、イメージをリセットして転職したい。」というのならば、復帰するのに条件の良い転職先に拘ったほうがよいです。
特に転職して復帰するのならば、転職先がブランクを解消してくれるような研修制度を備えているかは必ずチェックしてください。むしろ研修制度の有無や充実を転職先選びの前提にしても良いかもしれません。大手のチェーン調剤薬局は、薬剤師の育成にも力を入れており、研修制度がしっかりしている会社が殆どです。病院や個人薬局だと、資金繰りの関係から研修制度にお金を回す程余裕がなく、そういった制度がない場合が多いものです。研修制度を利用できる大手薬局の方が、復帰には向いていると言えるでしょう。
これだけは、注意してください。
しかし、この場合でも注意点はあります。
それは配属される調剤薬局の処方箋枚数です。いくら研修制度が充実していようと、入社した瞬間にカバーされる訳ではありません。配属になった調剤薬局の処方箋枚数が非常に多く、繁忙な職場であれば業務をこなすのも大変になります。
仕事を覚えようにも忙しい、肉体的にも精神的にも疲弊してしまう場合があります。
逆に、この場合は個人薬局の方が優れている事もあります。個人薬局は、1日の処方箋枚数が少ない場合が多く、業務に余裕が出てきます。研修制度はないけれど、日常業務をこなしながら自分の力で新しい知識を勉強・吸収していくというのであれば、日常業務の負担の少ない個人薬局の方が復帰に向いているでしょう。
復帰するときは、正社員?パート?それとも?
復帰する際の雇用形態についても、ブランクを考えた上で判断するべきでしょう。
自信があるなら、正社員で復帰しても問題はありません。しかし、ブランクが回復するまで負荷を軽くして働きたいのであれば他の雇用形態を選ぶべきです。また、育休は終わったといえども子どもの育児はまだまだ続く訳で、仕事ばかりに時間を割いてもいられない方も沢山おられるはずです。
子どもが熱を出したりすると、会社を休む事になったり、早退して保育所へ迎えに行かなければならなかったりする事態も出てくる訳です。そういった事を考えると、最初は正社員では働きにくい事が多いかもしれません。その場合は、候補に挙がってくるのが『パート薬剤師』と『派遣薬剤師』になります。
派遣薬剤師での復帰はオススメしません。
どちらの方が育休からの復帰に向いているかと言えば、パート薬剤師の方だと思います。
派遣薬剤師に関する記事 『 薬剤師の派遣で働くメリット・デメリット 』 でも書いていますが、派遣薬剤師というものは、薬剤師が不足してすぐにでも欲しいという会社が、即戦力となる薬剤師を期待して派遣会社に依頼するものです。ですから、育休明けの薬剤師が派遣されても即戦力になれない場合も多く、派遣した会社は信用を失い、派遣された薬剤師は派遣会社からの評価が下がってしまうという事になりかねません。
そういった事を考えると、パート薬剤師の方が復帰には向いています。
派遣の場合ですと、派遣先を好きに選べない時もありますので、育児の事を考えて自宅より近い・通いやすい場所での職場を探すのがベストではないでしょうか。
こちらのコラムも一緒に読んでもらえると、役に立つかもしれません。
「薬剤師の3つの働き方、そのメリットとデメリットとは?」