薬剤師が派遣で働くデメリットとは:薬剤師転職navi |
薬剤師が派遣で働くデメリットとは
薬剤師として働いている方の多くは、正社員やパートとして働いていらっしゃいます。
しかし、そんな中でも自由に働く事をモットーとしている方は、派遣薬剤師という道を選ぶ方も多いのではないでしょうか。
そんな派遣薬剤師について、どんなデメリットがあるのか、が今回の内容です。
正社員と比べれば勿論、パートタイマーと比べても自由度が高い派遣薬剤師ですが、自由に働きたいからと派遣薬剤師を続けても、何の心配もなく働き続ける事ができるでしょうか。そこで、派遣薬剤師として働くのを辞めた方がいい、またはオススメできない場合というのを紹介します。
契約延長の権利は、派遣先の会社が握っている。
これは、とある派遣薬剤師Aさんの話です。
Aさんは劇団に所属していて、派遣薬剤師として働く傍ら舞台俳優としても活動されていました。
派遣先の会社ではその高い知識面から、派遣であるにも関わらず重宝され、責任ある仕事を任される事もありました。
というのも、その薬局には管理薬剤師以外は正社員はおらず、パートと派遣薬剤師で運営していたからです。
Aさんは、仕事も劇団の方も順調で、この生活が続く事を望んでいました。
そんなある日、派遣先の会社が正社員の薬剤師を雇ったのです。
そして、その正社員はAさんの働く薬局へ配属となりました。
新しく入って来た正社員はまだ若手だったので、Aさんが指導をして補佐をしていました。
そして数ヶ月経ってAさんの契約期間が終了になった時、Aさんは契約の延長を望んでいたのですが、それは叶いませんでした。
会社が契約続行をしなかった理由は、「Aさんは近隣の医師と揉める事が多く、トラブルや問題が多い。」というものでした。
実際のところは、正社員が確保できたので報酬の高い派遣薬剤師が不要になったのでしょうが、Aさんの勤務態度は言われるほど問題は何もなく、Aさんはこの対応に納得がいきませんでした。
しかし、この様に派遣薬剤師は派遣先の会社が払わなければいけない金額が高い為、必要な人員が採用できた時点で、契約延長がされない場合が多くあります。
いくら環境が良くて契約を続行してほしい、などとあなたが思っていても、それが保障されないことがあることも知っておかなくてはなりません。
自由に働きたいけど、気に入ったところでは長く働きたいと思っているならば、派遣社員はあまりオススメできるものではありません。それならば、紹介会社などを利用し、条件の良い仕事を探してもらい、まずはパートとして働いてみるなどの方法のほうがいいかもしれませんね。
働く期間や間隔が、バラバラになることも
派遣薬剤師は、登録している派遣会社から仕事を紹介されて、派遣先の薬局で働くという流れですが、いつもあなたの条件に合う仕事が紹介されるという訳ではありません。
その為、良い仕事が続けざまに紹介されて、コンスタントに働く事が出来る場合もあれば、その逆で、全く仕事が紹介されない、あるいは紹介されても条件が非常に悪い仕事ばかりという可能性もあるのです。
条件が悪いものだと、仕事を受ける気にもならないでしょうから、仕事をしない期間というのが生まれてしまいます。そうやって、あまりにブランクが長くなってしまうと、現場での現場感や適応力が落ちてしまう可能性は考えておいたほうがいいかもしれません。
自由を満喫しながら、安定した収入を得たいと思っているのなら、派遣薬剤師はよい選択ですが、デメリットとして不安定要素を含んでいることも知っておく必要があるでしょう。
報酬が良かろうと仕事自体が少なければ、結局は平均収入が落ち込んでしまうということです。
別に頻繁に働けなくても良いという方ならば、派遣薬剤師で構わないと思いますが、自由に生活しながらコンスタントに働きたいというのであれば、パートの方が優れているケースも実際にはあるので、闇雲に派遣薬剤師を希望するのはよくない事です。
派遣先が変わるたびに仕事を覚えないといけない。
薬剤師としての仕事は全国共通ですが、薬局内での仕事は全国共通ではなく、各々薬局がそれぞれルールを持っています。
薬歴の書き方だったり、医師の約束処方の内容だったり、もちろん常備している薬剤や患者情報なども薬局で異なります。
派遣薬剤師は、契約毎に職場が変わりますので、職場が変わればまた1から覚えなおし、スタートという訳です。その為、仕事の飲み込みが悪いと、折角高いお金を出して雇っている会社側からすれば、よい評価をすることが難しくなってしまいます。依頼している派遣会社の評価も下がるので、継続的な派遣依頼もなくなってしまいます。(それはあなたの雇用がなくなってしまうことも意味します。)
その為、知識の吸収欲が低いような人は、職場が変わるたびに「また覚え直しか…。」という風になってしまいかねませんので、派遣薬剤師はあまり向いていないかもしれません。
自由に働けて報酬も高い派遣薬剤師ですが、メリットもあればこのようにデメリットと呼べるものもあるのです。派遣薬剤師が自分に合っているか心配になったのならば、そのような相談を扱う転職コンサルタントに聞いてみるのも良いかもしれません。
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『薬剤師の3つの働き方、そのメリットとデメリットとは?』