薬剤師のみならず、会社に所属して働いているとどこかのタイミングで残業をしなければならない時が来るでしょう。
勤務時間が長くなり自宅に帰るのが遅くなってしまう、あまり嬉しくない残業ですが、その分支払われる報酬も高くなるというメリットもあります。
稼ぎたいと思っている薬剤師さんは残業をバリバリやるでしょうし、プライベートを大事にしたいと思っている薬剤師さんは、残業などせずに早く家に帰りたいと思っているでしょう。
この残業ですが、実は勤める会社によって定義が大きく変わってきます。
ある時間帯の労働時間がAという会社では残業として扱われるものが、Bという会社では残業として扱われないというように。
大まかな枠は労基法で決まっていますが、あとは会社の就業規則・契約内容で変わってくるのです。
契約時にそのあたりをしっかり確認しておかないと、「普通ならもらえるはずの残業代がもらえない」なんて事態になってしまうかも知れません。
どういった時間が残業になるのか
労基法により1日の法定労働時間は8時間と定められています。
よって、所定労働時間を過ぎた時点からの労働時間が残業となります。
お昼休憩1時間込みで9時?18時勤務だとしたら、18時以降は残業扱いというように。
しかし、18時以降の時間外でも残業が発生する場合が有ります。
とくに一人薬剤師で働いていらっしゃる方が多いケースでしょうが、
昼休憩中の時間に電話対応、患者対応をしなければならなくなったという時です。
休憩時間は労働時間から外れプライベートの時間ですので、もしその間に労働が発生したならば労働時間になってしまいます。
そのまま定時まで働いてしまえば、その昼休憩で働いた時間分だけ残業が発生するのです。
ただ、この休憩中の労働はうやむやになっている会社が多く、おそらく休憩時間中の労働を残業としてもらえている薬剤師さんは少ないかも知れません。
休憩時間の労働分も残業として加算してくれる会社は、非常にホワイトな会社と言えるでしょう。
他にも、薬局の掃除の時間や着替えの時間、会社に強制されている研修も労働時間に当たります。
仕事が終わったら、そのまま研修に行くよう指示されてクタクタになって帰宅。
これで残業代が出ないとかなりつらいですよね。
しかし、研修を強制されても給与が支払われない会社もあるので注意が必要です。
みなし残業には要注意
過去記事：『
薬剤師の給料体系、良いのは年俸制？月給制？ 』でも触れていますが、契約によってはみなし残業制度を使っているところがあります。
みなし残業制度とは、支払われる給与の中に一定の時間分の残業代が含まれている制度で、その決まった時間を超えない限り残業代は新たに支払われないというものです。
しかし、契約時にしっかりその辺りまで確認している方ばかりかと言うと、そうでもありません。
相手を目の前にして色々と応答をしていて確認を怠ってしまったり、緊張していて余裕がない為に確認できなかったりする方が多いのです。
契約内容の確認時も転職コンサルタントに同伴をお願いし、一緒に確認するのが安心と言えます。
残業に固執しすぎない
残業代は残業すれば当然支払われるべきものですが、残業代にこだわってばかりいると視野が非常に狭くなってしまい、会社の選択肢が少なくなってしまう可能性もあります。
残業を分単位で厳密に管理し、残業代をその分しっかり払ってくれる会社は少数派だと思います。
多くの会社は、ある程度の大枠は決まっているけれど、アバウトな部分もあるのです。
あなたがやりたいと思っている事、働きたいと思っている職場をまず希望として、そして一般的な残業の管理が行き届いている会社を探してみる。
会社探しの時は、明らかに残業の扱いがおかしいという会社を除外していきましょう。
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