デキる薬剤師に見せる調剤作法とは?:薬剤師転職navi |
薬剤師の調剤業務は地味なのか?
薬剤師さんの仕事は調剤から薬歴管理、服薬指導等数多くありますが、メインとなるのは調剤業務です。そして、調剤業務もピッキング、散剤・液剤の調剤、一包化とありますよね。
どれも神経を使う仕事ですが、特にピッキングなんかは地味ですし、何も知らない人が端から見たら楽そうな仕事に見えてしまう事もあるかも知れません。
悲しいかな、実際に、「薬剤師は薬取って渡すだけでしょ。」なんて言う人も居る訳です…。一生懸命やっているのに、これでは何だか報われない感じがしてきますよね。
しかし、このような意見を述べる人が見ている薬剤師というのは、ダラっと調剤していたりする場面を見ている事が多いと思います。調剤室はガラス張りで待合室から見えますので、患者さんは中の様子をしっかりチェックしているものです。そこでどのように薬剤師というものを見せるかによって、評価も変わってくるものです。できる薬剤師と見せる為には、ちょっとしたことに気を配るだけで、調剤作法もしっかりしている印象を与えることができます。
瓶のフタを調剤台に置いていません?
毎年学生実習を請け負っている薬局に勤められていて、そこで指導薬剤師をしていた方から聞いた話です。
「毎年色々な学生の指導をしていますが、大半の学生は調剤作法の基本が出来ていません。」
との事。例えば散剤や液剤の調剤を監督する時、殆どの学生は瓶のふたを調剤台においてしまっているそうです。散剤・液剤のふたは、ふたを掴んで取った手に握ったまま調剤するのが基本の型です。そういった調剤作法の基本が出来ていないと、見ている側もだらしないと見えたりするのかもしれません。
散剤や液剤は混合する事も多いでしょうから、ふたを置きっぱなしにして次の薬を取って、またふたを調剤台に置く…。ふたと瓶がバラバラになってしまうかも知れませんし、ふたを床に落としてしまう事もあるかもしれません。
それに調剤台が整然としなくなってしまうので、見た目も非常に悪いですよね。衛生的な問題も発生するかも知れません。しかし、この調剤の基本作法が出来ているだけでも、薬剤師の見せ方というのは大きく変わってくるものです。
あなたは、振る舞いはどうでしょうか?
調剤の基本は出来ていますか?
普段使わないことは忘れていくもの、注意が必要です
上の話は薬学生の話ですが、パートさんでもこういった方は結構いらっしゃるようです。
特に、しばらく現場を離れていて薬剤師に復帰して来たパートさん達がそのようです。使わない知識というのは脳がいらないと判断してしまうから、どうしても忘れていってしまうのですよね。
もし、調剤の基本作法が分かっていないのならば、まずそれから学び直しましょう。基本が出来ていれば、同じ薬剤師から見ても綺麗に映るでしょう。基本が出来ていない方が多いからこそ、基本をしっかり出来る方が良く見えるという訳です。長期の休養から復帰するつもりで調剤の基本作法の復習をしたいのならば、そういった研修をやってくれる調剤薬局を探すのも良いかも知れません。
今回の内容にぴったりな映像コンテンツも日経DIから販売されているようですので、基本を復習しながら更に上積みを計りたいのであれば、参考になるかもしれません。(あくまでも参考程度です。)
http://www.amazon.co.jp/カッコいい薬剤師の調剤作法-DVD-近藤-剛弘/dp/4822231682
最近はどこも自動分包機ばかりで、分包紙を手で包んでいくなんて事も少なくなっていると思います。しかし、先に起こった東日本大震災ではインフラに大きな損害が出た事から、すぐに修理も頼めず、人力で作業しなければいけない事が多くありました。
電力などの機能が失われても、患者さんは薬が必要ですから、散剤等の調剤も回ってきます。
そういった状況になっても基本作法がしっかり出来ている人は、手で分包紙を包むのもテキパキできますから、薬剤師として仕事ができると見えるものです。そこでもたついていると、見ている患者さんも薬剤師の資質を疑い、がっかりしてしまうのではないでしょうか。
基本作法について、もっと詳しく知りたい方は、こちらのブログが参考になるかもしれません。
http://eg218bwv654.blog52.fc2.com/page-13.html
薬剤師さんの仕事は一般的な仕事とは全く異なる技術を要しますので、仕事ができるように見せる為だけに特別派手な事をやる必要はないと思います。専門職だからこそ、基本の技術をしっかり習得するべきでしょうし、現場でもそういった姿勢が求められています。
仕事に対する姿勢は、あなたの市場価値も決めてしまいます
調剤室が患者さんに対してオープンになっている以上、常に見られているという気持ちで働かなければなりません。それはつまり、ダラダラしていたり、必要以上に談笑しながら働いていたりしているようでは、悪い印象を与えてしまうという事です。
仕事に対する姿勢は、調剤だけでなく患者さんへの対応にも関係します。
患者さんが困っている・悩んでいるようなら助け舟を進んで出して行く必要があります。質問をされたら責任を持って答える、分からなくても適当に答えるのではなく調べて返答する。忙しくても患者さんを大事にする薬剤師さんは、できる人と思われます。
もちろん、見た目として姿勢も大事です。背筋をしっかり伸ばすだけでも見せ方は変わるものです。
なぜ、こんな業務の細かいところまで言及するかと言うと、それには大事なメッセージがあるからなのです。あなたが、転職を少しでも考えているなら尚更です。
採用側は、経験やスキルももちろん見ていますが、そこでは大きな差が付きづらいので、正直なところ雰囲気や態度などの第一印象を良く見ています。日頃から見られること意識しておくだけで、こういったときに大事な立ち振る舞いが自然とできるようになりますので、やっておいて損はありません。
ご自身の市場価値が気になるなら、こちらが参考になるかもしれません。
「薬剤師の適正年収を知り、年収を上げる4つのステップ」