2016.3.22(tue)
こんにちは。三好です。
調剤報酬改正の答申が2月10日に出ましたね。
今は慌ただしく対応を考えている会社が多い事と思います。
私も色々な薬局の社長さんと今後の見通しをお話し致しましたが、
『今後、調剤報酬が良くなることは無いのだから、国が求めている事をキッチリと行っていかなければ、調剤薬局は生き残ることは出来ない』という意見が共通の意見でした。
経営者の方々は、今後の調剤薬局経営について、かなりシビアに考えられております。
当然だと思います。
最悪のケースでは処方箋1枚当たり300円も単価が減る可能性があるのですから。
月に2500枚の処方箋を受付けている薬局であれば、年間1,000万円近い損失になります。
そうなると赤字に転落する薬局も増えると思います。
当然、勤務されている薬剤師の方々にも影響が出てきます。 今回の調剤報酬の改正で、直接的に皆さんに影響が出る事があります。
『かかりつけ薬剤師』制度ですね。
かかりつけ薬剤師の要件を簡単にまとめてみました。
今後の事をあくまでも私個人の考えで予想すると、 常勤で働いている皆さんにとっては悪い事ばかりではありません。
まず、かかりつけ薬剤師の要件②③を考えると、認定薬剤師は店舗の異動やヘルプが少なくなるはずです。
そして、認定薬剤師を取得している人に対して資格手当を新設する会社もあるでしょうし、
転職時に持ってない人に比べ年収が上乗せになる可能性もあります。
頑張って勉強している薬剤師の方を評価しやすくなる制度といえるでしょう。
では、認定薬剤師を取得していない薬剤師はどうなるか?
異動やヘルプの第一ターゲットになると思います。
そして週32時間未満のパート求人は激減するかもしれません。
日本の医療費を考えると、今後、調剤報酬が良くなることはないでしょう。
2018年の改正は更に厳しい改正になると言われています。
淘汰される薬局も出てくるでしょう。
実際に調剤薬局のM&Aも『売りたい』薬局が多くなってきていますが、
調剤報酬の改定を考えると、現在は買い控えをしているという話をよく聞きます。
潰れる薬局を買っても仕方が無いし、4月の改定後に値下がりすると見越して断っているそうです。
更に2016年の薬剤師国家試験の結果は、これを書いている段階では、
まだ出ておりませんが、簡単だったという話もあります。
本当であれば、例年以上に新卒薬剤師が世の中に出てきます。
今まで売り手市場だった薬剤師転職市場も
2016年4月以降、都市部では買い手市場に変わる可能性があります。
買い手市場に変われば、薬剤師業界では殆ど聞かなかった
『退職勧奨』『退職勧告』をする会社も出てくるでしょう。
生き残る事のできる会社に転職することも大切な事ですが、 自分自身が生き残る事のできる薬剤師になってなければ 転職活動も厳しくなると思います。
生き残る薬剤師になるための第一歩として まずは認定薬剤師を取得することをお勧め致します。