2016.4.4(mon)
お元気ですか?三好です。
今回はちょっぴり厳しめの話を致します。
転職のご相談にいらっしゃる方の中には『給与を上げたい』というご希望が最優先の方もいらっしゃいます。そして、現在、自分が『不遇な扱い』を受けていないにも関わらず、そう思い込んでしまっている人ほど、『転職すると年収がアップする』と考えている人が多いです。
あえて言わせて頂きます。
『転職で年収を上げるって、そんなに甘いもんじゃない!』
なぜ年収が上がるのか?考えた事はありますか?
会社は労働者がこなした仕事の対価として給与を支払います。仕事の価値が高いほど、量が多いほど、当然、対価である給与は高くなります。
そして世の中の殆どの物・サービスには相場があります。物・サービスを『売る』事によって会社はお金を儲けます。その儲けたお金から利益が確定し、利益から給与が支払われます。その為、給与にも相場が生まれます。
本当に『不遇な扱い』を受けている人は、この相場よりも低い年収で働いている事が多く、同じ業務量、同じ業務内容でも転職すると年収がアップします。
『不遇な扱い』であって『不当な評価』ではありません。ここ大事です。
(余談ですが、『不遇な扱い』を受けていると勘違いしている人は『不当な評価』をされていると勘違いしています)
ここまでは理解している方も多いと思います。
では、不遇な扱いを受けていないが年収をアップさせるにはどうしたら良いか?
私自身も転職で年収を2倍アップさせた事がありますので、その秘訣も含め内緒で教えちゃします。
転職で年収がアップするのは大きく分けて二通りのパターンがあると思います。
後者の場合、現職の会社で薬局長以上の昇進は取締役になってしまう場合や、入社時の年収は高くても、その後の昇給率が低い会社(無い会社もあります)であれば、現状と同じ業務量・頑張りで数年後には年収が高くなります。結果、生涯年収がアップします。
難しいのは前者、それも現職で不遇な扱いを受けていない人の場合です。
あなたが会社の経営者だとして考えてみて下さい。
『どんな人に高い年収を支払いたいですか?』
など色々出てくると思いますが
突き詰めて考えると『この人を絶対に採用したい』と思った方ではないでしょうか?
そして次に考えてみて頂きたい事
『高年収を提示した人への会社の期待』
他の人より高い年収を提示してもらうという事は、他の人とは一味違う仕事をしてもらいたいと会社は期待をしています。
当たり前の事を当たり前にこなしているだけなら他の人と同じくらいの給与が当たり前です。
量であったり質であったり、あるいは両方を会社は期待しています。
そのプレッシャーに打ち勝つ覚悟を持って高年収を求めるのであれば応援します。
先ほどの高年収を支払いたい人の条件に
『労基法なんて無視して、プライベートを全く考えずに働きそうな人』とブラック企業的な事を書きましたが、現場から叩き上げで会社の取締役になるような人達はこういう人達が多いです。
話が逸れましたが、どうすれば転職で年収をアップさせる事が出来るのか?
まず、自分のしている仕事内容・勤務時間などの条件が相場より高いのか低いのかを冷静に考えてみてください。
次に転職を考え始めてからは、経営者の視点で物事を考えるようにしてください。
経営者の視点で考えれば、今と同じ仕事内容、仕事時間で年収アップしたいなんて人、相手にしますか?
信じられないかもしれませんが、私がサポートした人の中に、
面接時に『何かご質問は?』と聞かれ、『年収はいくらくらいですか?』と無邪気に聞いてしまう人がいました。(聞かないで下さいとお願いしていたにも関わらず…)
そのような人は不採用になるか、相場の年収よりも低い年収を提示されます。
逆に『希望年収は』と聞かれた時に『御社の規定にお任せ致します』と答えると、大抵は希望年収以上の年収を提示されます。
経営者や面接官の本音は『面接で話しただけの人』がどのくらい仕事が出来るのかなんて想像でしかなく、他の人よりも高年収を提示するようなリスキーな事はしたくないんです。
そんな気持ちなのに、お金の質問をしてくるような人は信用するに値しませんよね!?
転職エージェントを使っているのであれば、お金の交渉はエージェントに任せるのが一番です。
そして、経営者的な視点で物事を考えられる人であれば、面接での質問の内容や態度も自ずと他の人と違ったものになるはずです。
最後に、転職を考え始めたら今まで以上に仕事を精一杯頑張ってください。
現職に不満や不安があるから転職を考えている、現職に対してやる気を失いかけているのに頑張るのは大変だと思います。
しかし、面接官は人のネガティブオーラを見極めます。そしてポジティブオーラも見極めます。現職での仕事を精一杯頑張っている人は輝いて見えます。楽しそうに仕事の話をする人には誰だって惹かれます。
そして絶対にやってはいけない事があります。
高年収を希望される人達の多くは、『面接はプレゼンの場である』と勘違いしています。(プレゼン的な要素も少しはありますが…)
『私はこんな事が出来る!凄いでしょう』『今の会社は私の価値を分かっていない』など、アメリカのドラマや映画ではたまに見かけるシーンですが、ここは日本です。自慢話や愚痴なんて、家族や恋人から聞かされてもつまらないでしょう?初対面の面接官にそんな話しても『良い人だ』と思う訳がありません。自慢話は職務経歴書の中でしておけば充分です。
今回は少し厳しめの内容になってしまいましたが、今後、薬剤師の転職市場が激変する恐れがあるので、皆様も知っておいた方が良いと思い書かせて頂きました。
上記以外にも秘訣はありますが、細かい話になりますし、全て書いてしまうと私も商売がしにくくなってしまうのでご勘弁ください。勿論、私がサポートする時は必要に応じて全てをお話し致しますのでご安心下さい。