薬剤師が結婚すると何が変わるのか?:薬剤師転職navi |
最近では晩婚化も叫ばれるようになり、また結婚をしないという生き方もある程度は市民権を得るようになってきました。しかし、まだまだ長い人生の中で、多くの方は結婚という重要なイベントを経験することになります。
男性の場合は結婚して大黒柱として働く場合が多く、守るものが出来るという変化が主なものでしょうし、仕事に大きな影響を及ぼすのは女性のほうではないでしょうか。特に女性の薬剤師さんは、最前線でプロフェッショナルとしてバリバリ働いていることが多いでしょうから。
女性の場合は、結婚すればその後に出産や育児などイベントが控えていることも多いかもしれません。まだ結婚はしていないけれど、結婚した場合に身の回りがどう変わるのか、仕事への影響は?というのはとてもよく聞かれる相談の一つです。女性の割合が多い職業である薬剤師が結婚した場合に、どういった影響を受けるかについて、一度整理したいと思います。
家庭と仕事の両立は?
まず結婚して変わるものと言えば、新しい家族が出来るという事ですよね。
最近では家事もこなす男性もいらっしゃるので、そういった方と結婚できれば問題はないのかも知れませんが、昔からの風習的に女性が家事をやっている方のほうがまだまだ多いのではないかと思います。そうなると、日中は仕事、帰ってからは晩御飯の支度、炊事に洗濯・掃除などなど落ち着く暇もありません。
もし、正社員で働いていようものなら、一日中ハードワークになってしまうでしょうから、こういった時に、旦那さんの協力がどの程度得られるかを考えておいたほうがベターかもしれません。家事と仕事を両立できるのならば問題ないでしょうが、これはとても難しい問題です。もし、そうではない場合はどちらかの時間配分を調整すべきかもしれません。
家庭を重視するのであれば、正社員ではなくパートになって働く時間を減らす、あるいは自宅から近い薬局に転職して浮いた通勤時間を家事に充てるなどといった事が考えられます。結婚によって、働き方や働く場所に変化が起こる可能性があります。しかし、薬剤師という職業は他のパート職に比べて高収入ですので、パートという選択肢は非常に選びやすいですし、資格もありますので、仕事に困ることは基本的にはないと思って結構です。たとえブランクがあっても転職も上手くできる数少ない職業の一つです。
ただし、転職先が好条件かどうかというのは分かりませんので、転職コンサルタントに相談して、良い求人案件を紹介してもらうのが安心です。(相談したからといって転職を強要することはありませんので、安心してくださいね。)
妊娠・出産で何が変わる?
結婚のあとは、妊娠・出産、子育てについても考えてみたいと思います。
当たり前のことですが、男性は子育てをすることはできても子供を産むことは当然できません。そうなると多くの女性薬剤師さんが抱える問題になりがちなのですが、この場合フルに働きながら妊娠・出産、子育てを全てこなせるというものでは当然ありません。妊娠が発覚したら、仕事をどうするかを考えなくてはいけませんし、妊娠を機に退職するのか、それとも出産に合わせて休職に入るのか。また、出産後も育児がありますので、育児休暇を取って復帰予定なのか、もう退職してしまうのかなど、先々の事はしっかり考えなくてはいけないタイミングがあります。
最近ではイクメンという言葉も出て来ていますし、夫が育児好き・理解ある方ならあまり心配もいらないのかも知れませんが、事前に相談しておくことにこしたことはありません。
休職した場合の仕事復帰は?
出産と育児がだいぶ落ち着き、そろそろ仕事に復帰するかどうか考える時が来ると思います。
やはり子育てには資金がそれなりにかかるものですし、それは単なる出費という訳ではなく、子どもや自分たちのための必要な投資として考えてあげたいものですよね。
そうなってくると、パートでもして働きその資金の足しにしたいという思いがでてくるのではないでしょうか。薬剤師という資格は一生ものの資格ですので、休職等で一度キャリアダウンしていても復帰はしやすい事が多いです。調剤経験があるならば、尚更復帰もしやすいでしょう。
但し、求人をしている薬局の中には即戦力を期待して募集している所もあります。
そういった薬局に入ってしまうと、ミスマッチによって雇った側も雇われた側も残念な結果になってしまう場合もあります。復帰する場合には、復帰する為の支援システム・研修システムを持っている薬局の方が良いでしょう。休職して業界から離れていると、そういった情報もなかなか入って来ないでしょうから、転職コンサルタントを頼るのが良いと思います。
保健所への届け出を忘れずに
薬剤師法に以下の施行令があります。
「結婚等により薬剤師名簿と免許証の記載事項(本籍都道府県名、氏名、生年月日、性別)に変更が生じたときは、30日以内に都道府県知事を経由して、厚生労働省に届けねばならない。」
結婚したら姓や本籍が変わると思いますので、そういった変更は忘れずに届ける様にしましょう。30日以内に変更を出来なかった、忘れた場合には遅延理由書というものもありますが、速やかに行うべきでしょう。
手続きなど詳しい情報は、厚生労働省のページをご覧下さい。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/yakuzaishi/menkyo.html
結婚をすると仕事を続けるのかそれとも辞めるのか、そういった選択を迫られる機会が数多く巡ってきます。その時に最善の選択ができるように前もって準備をしておくのが良いでしょう。
休職した場合でも、仕事への復帰が少しでもチラついたら、弊社のような転職支援サイトに相談して、よい求人がないか常にアンテナを貼っておくとよいと思います。薬剤師のマーケットは、売り手市場なので、多くを望みすぎなければ、仕事に困るという事はまずありません。しかし、求人と言うのはコントロールできないものですので、タイミングが重要なことに説明の必要はないと思います。早めの準備がカギということだけは忘れないようにしてくださいね。
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