薬剤師が2015年に取るべき資格とは?:薬剤師転職navi |
薬剤師にとっての資格の意味
薬剤師という資格があるだけでも十分過ぎる程に立派なものですが、その薬剤師を極めていこうと思ったり、勤務している職場の環境によっては資格が必要になってきたりする場合が有ります。それに、資格があると転職の際に報酬面で有利になったり、資格があることで転職先の選択肢が増えたりと良いことはあっても悪いことはまずないでしょう。
もちろん現在働いている職場でも、あなたが資格を取得することで新しい業務ができるようになるという事も考えられます。資格は絶対に取らなければいけないという訳ではありませんが、あるに越した事はないでしょう。そんな資格ですが、薬剤師にとって重要性が高いものは何なのでしょうか。
薬剤師の資格をどれだけ知っていますか?
では、薬剤師という職業に特に密接な資格を見てみましょう。他コラムでもリンクした事がありますが、一般社団法人日本医療薬学会のページ(http://www.jsphcs.jp/general/02.php)の中程の表に、薬剤師が取得対象となる認定制度が載っています。ご存知の資格も多いでしょうが、かなり沢山ありますよね。
では、この中でどの資格を取っていくのが良いでしょうか。
認定実務実習指導薬剤師
薬学部が6年制になり、質の高い薬学生を育成する為に実務実習の期間も大幅に伸びました。薬学生を実習の中で育てるには、実習先に認定実務実習指導薬剤師がいなくてはいけません。認定実務実習指導薬剤師の資格がないと薬学生の受け入れができないので、この薬学部6年制の流れの中ではこの資格がかなり重要視されている事でしょう。
認定実務実習指導薬剤師の資格があれば薬学生を受け入れる事が出来ますが、もちろん実習は無料でやっている訳ではありません。学生の所属する大学から、実習の報酬が薬局側へ支払われています。現在あなたの薬局で認定実務実習指導薬剤師の資格を持っている人がいなくても、あなたが資格を取れば、学生を受け入れることができるようになり、薬局も実習によって利益を得ることが出来るようになります。利益が上がる分、それに貢献しているあなたの報酬が上がる可能性が十分にありえます。会社に貢献しながら、あなたの報酬も上げることが出来るメリットが分かり易い資格だと思います。
がん専門薬剤師
他には、がん専門薬剤師もニーズがあります。 1980年ごろに死因のトップになって以来、ずっとその位置を維持しているどころか2位以下を大きく引き離しているのが、「がん」です。
がん専門病院もあるように、がん専門の薬剤師のニーズも非常に高いものです。
報酬面で優遇されるのは勿論ですが、こういった生死に大きく関係する職場で働くのは非常にやりがいを感じるという薬剤師さんはいらっしゃいます。一般の薬局ではなかなか経験できない仕事が出来るでしょうし、薬剤師としてのキャリアアップに貢献してくれるものだと思います。
今の社会情勢を考えると
現在日本は、高度高齢化社会となっています。
医療の進歩、衛生面の向上もあり、今後もしばらく高齢者数は増えていくでしょう。高齢者が増えてくると、需要が増してくるのが在宅に関連する資格です。在宅業務に有利になる資格を持っていると、これから先は良いと思います。
ケアマネージャーという資格の意味
例えば、ケアマネージャーの資格です。
薬剤師さんの中でも、ケアマネージャーの資格を持っている人は数多くいらっしゃいます。ケアマネージャーと薬剤師の兼務は非常に難しいでしょうが、資格があればプランの作成に携わる事が出来るようになり、仕事の幅が増えていきます。
ケアマネージャーの資格を持つ薬剤師に手当を与えている会社もあるので、報酬面でも優遇される可能性はとても高いです。在宅患者が増加すると見込まれる現状では、将来を見越してこういった資格を取ることも重要になるのではないでしょうか。
在宅をやりたいなら、欠かせない資格とは?
あと、在宅で何気に必要なのが自動車免許です。大量の輸液を自転車や徒歩で運ぶ、なんて事は出来ませんよね。在宅では多くの患者さん宅を回るので、車が必須です。車に乗るには自動車免許がないといけないので、在宅に携わるなら自動車免許も実は重要な資格なのです。
ある薬剤師さんが在宅をやっている薬局に勤務した際、在宅を回っている薬剤師と交互に回れるかを聞かれた、ということもあります。その薬剤師さんはペーパードライバーだった為、「無理です。」と断ったそうですが、そこの社長に車の運転の練習をさせられる羽目になったという話も聞いたことがあります。
結局、練習の時間もあまり取れず別で運転できる人を雇うことで解決したそうですが、運転ができれば在宅を任されたと思うと少し残念に思ったそうです。在宅業務は薬剤師業務の中でもやりがいの大きい仕事ですから、やってみたいという方も多いと思います。車離れが多いと言われる現代ですが、在宅においては運転免許も必要だという事ですね。
まずは取りたいと思う資格でももちろんOK
上で挙げた資格以外は取らなくても良い。そういう訳ではありません。どの資格もニーズはありますし、あなたがやりたいと思える業務もあるでしょう。
健康志向の高い現代では、栄養サポート薬剤師やサプリメントアドバイザーのニーズも高いですし、スポーツの現場ではドーピングに対してのアドバイスが出来るスポーツファーマシストの存在も必要とされています。今回の内容は、一意見として参考にしてもらえれば幸いです。