薬剤師の在宅業務が向く人、向かいない人の違いとは?:薬剤師転職navi |
在宅業務は薬剤師の花形業務?
在宅業務は通常の調剤業務と違い、ベッドサイドに立ち患者とより密な関係を築く事ができ、また医師や看護師とのチームに参加する事で連携を取っていく事ができる花形業務の一つではないでしょうか。
厚生労働省が地域医療に力を入れ、かかりつけ薬局の機能拡充を目指している中、在宅業務というのは焦点にもなっています。
薬剤師ならば一度は経験しておいた方が良いとも思える在宅業務ですが、もちろん人によって向いている人や向かない人がいます。
その違いとはどういったものなのでしょうか?
在宅業務に求められるもの
まず在宅業務に必要不可欠なものとして挙げられるのが、コミュニケーション能力です。
日常こなしている業務である服薬指導もコミュニケーション能力が求められますが、在宅業務の場合は服薬指導よりもより患者さんとの距離が近く、話の中から様々な情報を手に入れなければいけません。
服薬状況や体調を聞き出すために、どういった質問をするべきか、患者さんの話から何か異変は感じ取れないか、家の状況から分かる事がないかという風に洞察力も求められるでしょう。
また在宅業務は薬剤師だけでなく、医師や看護師も関わってくるためにチームとしてのコミュニケーションも求められます。
普段関わらない人たちだからとか医師と薬剤師の関係だからと萎縮してしまっては、伝えたい事も伝えられる事ができないかも知れません。
話を聞き、それを判断し、必要な事を伝える。
患者さんとの対応を報告書にまとめ、医師にフィードバックする。
そういったコミュニケーション能力が高い薬剤師さんは率先して在宅業務に就くべきですし、そういった事が煩わしい、苦手だという薬剤師さんは在宅業務には向かないと思います。
コミュニケーションの次に大事なもの
また薬剤師になるのに必要不可欠なものではないですが、在宅業務に必要不可欠なものもあります。
それは自動車運転免許です。
在宅業務で伺う患者さんのお宅は、どれも薬局から歩いて数分という場所にある訳ではありません。
多少距離があっても自転車で通えますが、在宅が必要な方は薬が沢山処方されている場合がありますし、また輸液が必要な場合もあるでしょう。
自転車で運べる程度の荷物量で済まない事が殆どです。
よって在宅業務は車を使って回るのが基本です。
運転が好きな方は在宅業務を回るのも苦ではないでしょうが、ペーパードライバーや運転があまり好き・得意ではない薬剤師さんは在宅業務が苦痛かも知れません。
また、運転免許を持ってない薬剤師さんは、ドライバー付きでないと在宅業務を回る事すらできません。
ドライバーを付けられるほど潤っている薬局がどれくらいあるのでしょうか。
在宅業務は薬や輸液の輸送も行う訳ですから、重労働になる場合があります。
輸液を大量に運ぶ事があるので、力仕事を求められる場合もあるでしょう。
できると思うのなら在宅業務はやってみるべき
いくつかの条件がありますが、やれると思うのならば在宅業務は経験しておくべきです。
薬剤師として大きく成長できるのもありますが、医師との接点が生まれるというのも重要なポイントです。
在宅業務を通じて医師からの信頼を得る事ができれば、医師から頼りにされるケースも増えてきますし、将来独立したいと思っている薬剤師さんは、そういったつてが出来る可能性があります。
「在宅業務に興味が有る、でも今の薬局では在宅業務はやっていない…」
もし、あなたがそういった環境にあるのならば在宅業務に力を入れている薬局を探してはどうでしょうか?
在宅業務が薬剤師としてのキャリアアップにつながるはずです。