新卒薬剤師の就職活動は、紳士協定でどう変わるか?:薬剤師転職navi |
変わる新卒薬剤師の採用活動
平成25年4月19日に経済界との意見交換会が開催され、その中で安部総理から経済界に対し新卒の就職・採用活動を遅らせる要請がされました。
その要請はその後、日本再興戦略において政府方針として決定されました。
企業の広報活動は3ヶ月後ろ倒しになり、採用選考活動は4ヶ月後ろ倒しになりました。
詳しくは内閣府のHPをご覧ください。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/ywforum/zikihenkou_info.html
これにより、就職活動は4年制の大学だと実質4年生にならないと開始できないことになった訳ですが、この事が転職市場にどういった影響を与えてくるのでしょうか。
大学6年生の勉強時間がなくなる?
特に卒業後に資格試験などを必要としない大学生ならば、就職活動にある程度時間を割いていても影響があまりないかも知れません。
しかし、薬学生の場合は違います。
大学を卒業しても終わりではなく、卒業後に薬剤師国家試験が待っています。
その為、6年生の時間は国家試験の勉強時間に使いたいのです。
就職活動時期が後ろ倒しになる事で勉強時間が削られてしまうので、6年生の間は就職活動をせず、国家試験が終わってから就職活動をしようと考える学生たちが増えてきています。
その為、今までは薬学生の就職活動と重なり転職が難しかった時期が、薬学生が就職活動を控える事で転職がやりやすくなるというのです。
どの時期がポイントに?
国家試験を合格した薬学生が就職活動を始めるのが春先なので、その時期は多くの企業が求人を出す事でしょう。
春の求人はかなり増えてくると考えられます。
また、薬学生が国家試験勉強をしている間は新卒の確保ができないので、転職市場としては薬剤師の人員補充として求人が多く生まれる可能性があります。
春先の求人は大規模なものになるでしょうが、国家試験が終わった後では新卒の学生たちとその枠を争う事になります。
既卒のベテラン薬剤師の方を重視する会社ももちろんあるでしょうが、フレッシュな新卒の方が有利な場合も多々あります。
薬剤師の転職活動で狙い目な時期とは?
そこで転職活動するならば、少し時期をずらすのがベストです。
国家試験の前はほとんどの学生が試験勉強に集中しているので、この時期が転職活動を行うとしては一つの狙い目になるでしょう。
新卒薬剤師というライバルがいなくて、企業も薬剤師確保で求人を出しているという事が重なり、転職成功率も高くなりますし、転職先の選択肢も増えることでしょう。
転職を上手く成功させるには、転職するタイミングも重要な要素なので時期を見極めるという事です。
あとは、よりスムーズに転職できるように前もってキャリアカウンセラーを利用し、情報の収集をお願いしておくと良いでしょう。
あらかじめ求人をいくらか調査・情報収集してもらっておき目星をつけておいて、タイミングが来たら活動すれば良いのです。
新卒の採用時期とかぶらないようにするならば、求人の増え始める冬場からキャリアカウンセラーに依頼しておき、国家試験前に活動を起こしてみましょう。